アジェンズの老化研究

AGING

ヘイフリック限界の突破が、
人類を宇宙に適応する。

老化は後天的な疾患です。その原因は多岐に渡りますが、
中心となる重大原因の「DNA損傷」「内分泌」「免疫」の回復や予防を通じ、
老化の対策研究を進めています。
また、老化を原因とする「老化関連疾患」、「見た目の老化」、「機能的老化」の
治療法を臨床を通じて研究開発を行っています。

INTRODUCTION

アジェンズの老化研究について

WHOが2019年に新たに疾病分類に追加したのが老化関連疾患です。歴史は古く、アメリカ抗加齢医学会(A4M)の設立が1992年、同年日本未病学会が設立、2001年には日本抗加齢医学会(JAAM)が設立されており、医療分野としての老化研究は30年以上の歴史となりました。アジェンズは設立母体の医療法人社団健康若会から通算20年の老化研究を続けています。世界的なヒトゲノムプロジェクトなどの解析結果により、老化症状が先天的ではなく後天的であることもわかり、現在、多岐に渡る老化原因の解明と対策治療の研究が世界で進行しています。

アジェンズでは病理医師の視点から特に、「遺伝子」「内分泌」「免疫」「糖化」「体組成」のマーカーから、老化進行度の診断方法と、対策介入治療による前後比較を行いながら、有効的な治療方法の探索を行っています。また、学術基礎研究においても、内分泌、核酸、マイクロバイオーム、再生医療の面からも連携する大学・医療機関との探索を行っています。

POINT

3つの老化研究の取り組み

臨床における老化治療の方法は3つに分かれます

01老化度の検査

現状の老化度を多面的に測定を行い、各内臓年齢や組織年齢が何歳程度になっているのかを評価します。QOL(生活の質)がよい方の場合、そうでない方と比べて20%は若い状態です。対策の前後で測定を行い、状態の把握と次の対策方針の指針とします。

02老化予防

第一のアプローチは生活習慣指導です。老化進行に関わるのは大きく3つ。「食事指導(栄養の選択)」「運動指導(特に筋肉運動と体組成。肥満)」「睡眠指導(特にホルモン分泌)」です。ここに免疫と相関する「精神的ストレス」と「感染」が加わります。これらの老化関連生活習慣要素は、理解して意識し、実践することで予防が可能になります。

第二のアプローチは介入です。栄養素や医薬品による内科的積極的予防や機能異常組織の改善です。すでに有効・有望な化合物は複数みつかっており、一定の成果をあげています。

03老化治療

治療は主に3つのアプローチが存在します。

01.継続的補間治療

生活習慣病治療と同じアプローチです。壊れてしまった組織機能の代わりに、継続的に必要な物質を補充することで、機能を補い、状態の維持やこれ以上の老化進行を遅らせる手法です。

02.原因治療

根源原因となる細胞遺伝子の損傷を修復する核酸医療のアプローチです。

03.再生治療

一度壊れてしまった組織は、そのままでは回復が困難なため2つ面から再生を行います。

再生医療技術による、新しい組織への置き換え。

次世代医療の最前線であり、同時に最も難易度が高い領域です。アジェンズでは、多様分化機能を持つ、胎児組織由来の間葉系幹細胞から、再生医療に取り組んでいます。例えば、機能しなくなった膵臓の代わりに新しい膵臓を作り、外科的に交換する方法などです。
また、幹細胞の代謝物は、一時的に機能回復を行ったり、正常細胞の増殖を促しますので、長期投与による組織回復を行う方法です。アジェンズでは特にこの方法に注力しています。

老化細胞(不良細胞)の除去と正常細胞の増殖置き換えによる、組織機能回復。

元々ヒトは、オートファジー(細胞による自食作用)と免疫による排除機能による老化防止や状態維持の機能を持っています。それらの機能が効率よく働くための、またはサポートする方法で、ゆっくりと老化した機能回復を進める手法です。
実際には、壊れてしまったものを元に戻すよりも壊さない方が遥かに簡単ですので、老化と生活習慣病においては予防が最も重要と言えます。

RESEARCH

産官学連携による研究内容

アジェンズでは、現在、老化の予防又は治療のアプローチとして、いくつかの研究を行っています。様々な分野の研究テーマがありますが、最終的には老化予防・治療に統合されます。

RESEARCH01

遺伝子修復、損傷予防

主にNAD+プリカーサーのNam(Nicotinamide)、NR(Nicotinamide Riboside)、NMN(Nicotinamide mononucleotide)を中心に、有効な化合物とその作用の違い、投与方法、DDSの研究を行っています。
結果としての組織への作用のスクリーニングとしては「整形領域」「皮膚科領域(毛髪含む)」「内科領域(特に腎臓・肝臓)」「内分泌領域」で実施しています。

RESEARCH02

正常細胞の新陳代謝(分裂と増殖)

産学連携プロジェクトの間葉系幹細胞培養研究から始まり、現在は主にUCMSC(臍帯間葉系幹細胞)の代謝物(パラクライン)、特にmRNA内包エクソソームを中心に、核酸医薬とDDSの研究を行っています。

RESEARCH03

免疫修復

主に、マイクロバイオームや慢性的炎症(インフラメイジング)の領域から、攻撃的ヘルパーT細胞の鎮静と、自己免疫疾患症状や神経症状の変化の研究と、有効物質の探索を行っています。

RESEARCH04

内分泌産生増加、恒常性回復

主に甲状腺ホルモン、性腺ホルモンを対象に、内分泌器官からのホルモン分泌量の増加や、恒常性安定のためのプリカーサーやインヒビターの研究を行っています。
特に甲状腺ホルモンにおいては、まだ不明な機能の学術的解明を産学連携で研究しています。

RESULTS

研究実績について

これまでに、様々な老化対策品や老化研究支援品の開発とリリースを行っています。

RESULTS01

NAD+プリカーサー

日本でいち早く、NR、Nam、NMNの3つのNAD+前駆体化合物を、研究用試薬、医療用サプリメントとして提供しています。

RESULTS02

UCMSCエクソソーム

胎児側細胞であるヒト臍帯由来間葉系幹細胞が放出する、mRNA内包エクソソームを分画・規格化し研究用試薬として提供を行っています。

RESULTS03

マイクロバイオーム

幼児期の構成に近い菌叢LBPsカクテルを開発し、研究用試薬として提供を行っています。

RESULTS04

メディカルサプリメント

クリニック向けの各種目的別老化予防化合物・抽出物を規格化し、院内製剤材料又はサプリメントとして提供を行っています。

PLAN

中長期の事業プランについて

今後の老化研究の中長期の事業プランについてご紹介いたします。迅速かつ重点的に取り組んで参ります。

PLAN01

新規事業の創出

最も大切な老化予防を、在宅検査・栄養指導・運動法指導・オンライン診療をベースに、セルフケア品を体系サービスとしてリリースする計画を進めています。

PLAN02

新薬シーズパイプライン

核酸医薬、内分泌医薬、マイクロバイオーム医薬の分野で、新薬シーズをパイプライン供給する計画を進めています。